メンバー詳細

市民主権推進委員会

委員長  神谷 政幸

 現在、日本はとても満ち足りている様に見えます。高品質な衣服や新鮮な食材はすぐに手に入り、衛生環境や通信網も整備されています。これらは72年前多くを失った日本人が中央集権体制の下で成し得た成果であり、高度経済成長や世界最高長寿等多くの輝かしい結果と恩恵をこのくににもたらしました。しかし、成熟の後は必ず衰退が訪れるものであり、経済格差や子育て困難、介護問題等これまでの体制では補う事が出来ない多くの綻びが起こってきています。これらの課題の背景にある一番の問題点は、将来を担う次世代にとっては避けられない事にも拘らず、高齢者に比べ当事者意識が低い点です。これまでの手法が通用しなくなったこのくにの問題に対し、地域の実情に合ったまち単位での経済政策、医療と介護のシステムづくり、子育て支援策等、地域主導への転換が求められています。

 自らが住まうまちを今後もより魅力的に豊かで輝かせるためには、未来を担う若年層・青年層の市民がこの地域の在り方に対して主体的に行動をし、関わっていく必要性があり、それは同時にその地域特有の経済構造や実情に合った保障制度を構築し、その地域を永続的に存続・繁栄させる事につながります。しかしながら、主体的な行動を反映する直近の国政選挙の投票率において60歳以下は、高齢者のそれを下回る結果となっており、この変革こそが地域主権への必要不可欠な一歩と言えます。その為これまで豊橋青年会議所では、このまちの若者の権利への意識向上や得意とする分野を通して政治を身近に感じられる事業を行ってきました。一方、このくにでは若者の声を政治に反映し積極的な参加を促す事を目的として公職選挙法が改正され、投票出来る年齢は18歳に引き下げられました。この大きな変革は、これまで取り組んできた活動によって身近になった政治への意識を更に発展させ、より主権者意識を実感していただく好機と言えます。
 

 そこで、本年度市民主権推進委員会ではこの地域の今後を担う世代が、一人ひとりが主権者である責任を感じ、その行使が身近に影響すると知っていただくために、政治や行政に関心を持つ必要性を根本から理解出来る活動を行います。またそれらに対して積極的に思考し、行動し、関わる意識、「未来の自分を創る意思表示」マインドの醸成を行います。政治の仕組みの理解は、地域を見る目を変えて課題の抽出と解消、そして発展を生み出します。選挙の意義の理解は、意識の変革を起こし活発な議論や行動を生み出します。それは同時に、周りを取り巻く人々の変革にもつながり、地方選挙においても地域を思う市民が主体的に行動する地域を作ります。
 

 当委員会の活動を通して、この地域に住まうこれからを担う世代とそれを取り巻く人々が、愛する生活や人々を守るにはどの様な仕組みが必要であるかを考え、能動的に関わる様になります。それは自分たちのまちを活気に溢れ、あらゆる世代が暮らしやすい輝きに満ちたものへと導き、未来は希望するかたちへ変えられるという意識は結果として、パラダイムシフトを迫られたこのくにを再建することにつながり、明るい豊かな社会を実現出来るものと確信します。

 

所属メンバー

印貢 寛貴 矢原 裕史 伴野 公彦 市川 勝丸 小川 峰弘
柴田 篤 杉浦 正倫 中川 彩子 近藤 裕紀 彦坂 俊光